2019年6月3日(現地時間)アメリカのサンノゼで開催されたWWDC19にて、マインクラフトアース(Minecraft Earth)のプレイデモが初めて公開されました。同イベントでAppleが発表した次期iOSであるiOS13の新機能『ARKit 3』を取り入れ、没入感の高いAR体験を実現しているものでした。
これまで映像や写真が公開されてこなかったマインクラフトアース
マインクラフトアースは2019年5月に発表された、位置情報とARを駆使した、いわばポケモンGOのマインクラフト版です。
5月に発表された時点では、一部のメディアの記者にのみプレイデモを行なっていましたが、写真撮影はNG、プレイの感想のみ伝えられる形で、その詳細はベールに包まれていました。
そのため、追加情報が待たれていましたが、なんとマインクラフトを提供するMicrosoftのライバルでもあるAppleのイベントで今回解禁されました。
机の上にマインクラフトの世界をAR表示、複数人で同時に操作
今回披露されたデモは2つで、1つ目は卓上にマインクラフトの世界をAR表示するもの。iPhoneを持つ女性と、iPadをもつ男性2人でプレイし、男性側の視点が披露されました。
女性プレイヤーは、机の周りを回り込みながら、ブロックをおいたりツルハシで削ったりしています。男性側からは、女性が今選んでいるものがツルハシなのか、ブロックなのか見ることができるほか、iPhoneの上にプレイヤー名が表示されています。
また、女性が手を振ると、女性のプレイキャラクターが同じ動きを真似するなど、ARKit 3の新機能であるモーションキャプチャを生かしている様子も見られます。
ARのオブジェクトが前後に回り込む。リアルスケールでのプレイデモ
次に披露されたプレイデモは、等身大のスケールで表示されたマインクラフトの世界に、ARで入り込むというものです。
これまでのARは、カメラで写した映像にARオブジェクトを重ねるような形でした。しかし、今回披露されたデモでは、女性の後ろ側にARオブジェクトが表示されています。
また、手前に花のオブジェクトが来ると、その後ろ側に女性が回り込むようになっており、ARオブジェクトの位置関係が現実の人の位置関係と相関していることがわかります。
これは、ARKit 3の新機能『People Occlusion』を生かしたもの。機械学習により、カメラ映像内の人を認識できるようになっており、これによりARオブジェクトの中に人が入り込んでいるような表現が実現可能となっています。
ARKit 3についての記事はこちら:
Apple『ARKit 3』を発表。iOS13より搭載、新機能を活用した『マインクラフトアース』のARデモも公開
マインクラフトアースのリリースは2019年中
マインクラフトアースのリリースは、2019年中となっています。リリースが近づくにつれ、今後も続報が出てくると思われます。
また、今年の夏には先行テストも行われる予定です。公式サイトより参加することができますので、いち早くプレイしたい方はテストプレイヤーとして応募してみてはいかがでしょうか。