ソニーVRヘッドセットと組み合わせる『メガネ型アイトラッキングデバイス』の特許を申請

2019年4月4日、SIE(Sony Interactive Entertainment Inc.)が出願した『メガネ型視線追跡デバイス』の特許が公開されました。メガネ型デバイスには視線追跡(アイトラッキング)用のセンサーがあり、VRヘッドセットと組み合わせることで、アイトラッキングを実現するというものです。

VRヘッドセットと組み合わせて利用

アイトラッキングとは、眼球の動きをもとに視線を捉える仕組みで、VRと君合わせることで様々なメリットがあるため、HTCやOculusも含めて、次世代のVRヘッドマウントディスプレイでの採用や研究を続けられている仕組みです。

たとえば、視線を向けている方向の中心点の解像度を高め、それ以外部分の解像度を落とすことで、ハードウェアの要求スペックをさげ、より高解像度のVR体験ができるようになったり、視線に合わせて焦点を変えることで没入感をたかめるなどVRの体験の質を高めることができます。

出典:oculus.com

ほかにも、VR内のアバターに『視線の動き』や『まばたき』といった表情を反映することができることで豊かなコミュニケーションを実現することができる、企業などにとっては、VR利用者の視線をデータとして得ることでマーケティングに活用できるなど、アイトラッキングの実現によって様々な活用方法が考案されています。

今回、SIEが特許を申請したアイトラッキングは、VRヘッドセットにその機能を加えるのではなく、メガネ型デバイスにアイトラッキング機能をつけ、VRヘッドセットと組み合わせて使うことで実現するというものです。

アイトラッキングをヘッドセットと分けるメリット

アイトラッキング機能は高度なVR体験を実現する一方で、ハードウェア的なコストが上がる可能性があります。VRヘッドセットとアイトラッキングのデバイスを分けることで、エントリーレベルのユーザーはヘッドセットのみで、コアなユーザーはオプションとしてアイトラッキング対応メガネを組み合わせるといった、活用が可能になります。

また、ヘッドセットに拡張性を用意した上でリリースし、将来的に技術が成熟した段階や、ハードのコストが下がった段階でメガネ型アイトラッキングデバイスをリリースするといったことも考えられるほか、その拡張性を活かせば、振動や匂いなど、アイトラッキング以外の性能を持ったメガネ型デバイスを組み合わせることも考えられます。

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