2018年9月12日、『Apple Special Event』で、新型のiPhoneがリリースされる見込みです。
現行のiPhoneXの後継機種『iPhone Xs』に加え、6.5インチ有機ELの『iPhone Xs Plus(Maxという噂も)』、6.1インチ液晶モデルの廉価版『iPhone Xr(9という噂も)』の3機種が発表されると噂されています。
また最新のiPhoneのリリースと同時に、6月のWWDCで内容がアナウンスされた最新のiOSが搭載・リリースされることが通例となっています。
現在のiPhoneの最新OSは『iOS11』となっていますが、『Apple Special Event』では『iOS12』のリリース日についても触れられるでしょう。
新機種というとハード面の『進化』で盛り上がりますが、ソフトウェア面での『進化』も重要です。今回は事前にわかっている『iOS12』の情報から、特にAR面での『進化』する部分をまとめたいと思います。
『アニ文字』が進化、『ミー文字』が登場
iOS11で登場した、自身の顔の表情をトレーシングしてアニメーションにできる『アニ文字(animoji)』。
iOS12ではさらに進化した自分専用のアバターのような絵文字『ミー文字(meemoji)』が登場し、『アニ文字』のようにアニメーションつきの絵文字として、『メッセージ』で送ることができるようになりました。
nintendoのmiiのように、自分でカスタマイズして作ることができます。
iOS12では、『メッセージ』アプリのほかでも『ミー文字』を使うことができます。
『FaceTime』で通話する際に、自分の顔に『ミー文字』を重ねて利用することができます。『アニ文字』のように、顔の表情をトレーシングしてくれるので、表情そのままにコミュニケーションを取ることができます。寝起きで化粧ができていない時や、顔を見せたく無い相手の時に、便利な機能ですね。
『AR Kit』がさらに進化した、『AR Kit 2』登場
2017年にリリースされた『AR Kit』は、机や床などの平面を捉えることができる、光源の影響をうけて影を落とすなど、これまでのモバイルARよりも精度が高く完成されており、モバイルARにおけるブレイクポイントとも言える機能でした。
iOS12では、その『AR Kit』をさらに進化させた『AR Kit 2』が搭載されます。
ARを共有体験できる
『AR Kit 2』では、複数のiOS端末でARを共有体験することができるようになります。
たとえば、他の人が ARで何をしているのか観戦することができたり、AR空間を利用した対戦ゲームのようなことができます。
Appleのリリースにある動画をみると、内容がイメージしやすいですね。
現実空間の物質を認識できる
『AR Kit 2』では、イメージの認識、トラッキングの精度が上がり、現実空間にある物質を3Dオブジェクトとして認識できるようになります。また、現実空間の物質の影響をAR空間のオブジェクトに自動的に反映できる機能が追加されています。
Appleは、これによっていっそうAR空間と現実空間の融合が進むとしています。
『計測』アプリケーションが登場
AR Kit 2の登場により、イメージの認識、トラッキング精度が上がったことで、Apple公式に『計測』アプリケーションをリリースします。このアプリでは、現実世界のオブジェクトのサイズをメジャーのようにすばやく測定できるとしています。
モバイルARをさらに押し進める Apple
『AR Kit』の登場もかなり衝撃でしたが(GoogleにARのアプリケーションを考え直させるくらいに)、このように『AR Kit 2』では、そんな『AR Kit』からみても相当な技術的な進化が感じられます。
もちろん、次期iPhoneではCPUが7nmになるなど、ハードウェア面での技術成長が著しいことも、モバイルARの進化に寄与しているでしょう。
Appleは特許情報などからメガネ型デバイスを開発しているという噂もあり、ティムクックCEOのインタビューからも、VRよりもARを重視していると思われます。『AR Kit 2』の開発には相当力を入れていると思われます。
iOS12がリリースされ、『AR Kit 2』に対応したサードパーティ製アプリも次々とリリースされることにより、より一層ARが盛り上がるでしょう。
ハードの進化も楽しみですが、ソフトウェア面、特にARの進化も楽しみに待ちましょう。