Oculus Quest発表、それでもOculus Goを買う理由とは

Oculus Connect 5にて2019年の春に発売することが発表された『Oculus Quest』。すでに発売されている『Oculus Go』と比較しても、解像度、チップ性能、6Dof対応のトラッキング性能と、全てにおいて高性能となっています。

そんななかで、あえて今『Oculus Go』を買う必要性があるのか、Oculus Goの優れているところは何なのか、検証しました。

視野角は十分、解像度はハイエンドVRも凌ぐ性能

Oculus Goの視野角は110度と、他のハイエンドVRと大きな差がありません。また、解像度においては、片目あたり1280×1440と、Oculus RiftやHtc Vive、PSVRといった他のハイエンドVRよりもかなり高い性能です。

解像度が高いことにより、ドット間の網目が見えるスクリーンドア現象が軽減され、より自然なVR体験を得られます。また、より自然に見えることで、VRによる疲れや酔いが少なくなることにも貢献しています。

寝転がっても利用できるゴム製バンドの装着感は快適

Oculus Questと違う部分はバンド部分にもあります。アクティブに動くことを想定しているOculus Questと違って、Oculus Goはゴム製のバンドになっています。コストダウンの意味もあると思いますが、ゴム製のバンドの良さは、つけ心地と、後頭部にせり出すものがないため、寝転がっても利用できるというメリットがあります。

VRの動画や、VR空間で映画を見るのに6Dofはいらない

Oculus Questの画期的なところは、6Dofに対応しているということです。 Oculus GoでVRゲームを遊んでいると、かなり頑張っているものの、その精度が物足りなくなる場面が多くありました。6Dofに対応していることでVRのゲーム体験が劇的に変わることは間違い無いでしょう。

ただ、VR動画や、VR空間のビックスクリーンで映画を見るといった目的であれば6Dofは必要ありません。先に挙げた 寝転がって利用できるというメリットを生かす場合、そもそも頭の移動をする必要はありませんし、逆に位置ずれの不安もあります。

Oculus Goは気軽に起動できる

VRハードウェアは、頭にはめるまでの準備のまどろっこしさや、体験した後の疲労感が頭によぎって、なかなか起動しにくい部分があります。

Oculus Goはそのあたりを意識しているのか、気軽に起動できる工夫がいくつもしてあります。

例えば顔にセットした瞬間に起動する起動スピードの速さや、ヘッドフォンがなくてもオープンエアで音がなるようになっていることなど、セットアップがほとんどいらない設計になっています。

他にも、本体自体がかなり軽量であるため他のVRと比べて体への負担が少なくなっていること、先に挙げたゴム製のバンドや、高い解像度などの設計も、利用者への負荷を減らし気軽に起動できる要因でしょう。

Oculus Goはメディアプレイヤーとして十分な性能

Oculusは以下のような戦略で、ハードウェアを展開していると思われます。

  • Oculus Rift = PCVRを楽しむ端末
  • Oculus Quest = VRゲーム機
  • Oculus Go = VRメディアプレイヤー

Oculus Riftは、PCと接続し、よりハイエンドな、最先端のVRを楽しむためのハードです。それに対し、Oculus Questは、家庭用ゲーム機のような位置付けでしょう。Oculus Questが発売されるまで、Oculus GoはスタンドアローンVRとしてアピールしていましたが、今後はVRメディアプレイヤーとしての位置付けがより強くなると思います。

まとめ:VRで映画やVR映像を楽しむならOculus Go!

Oculus Goは、映画やVR映像を楽しむなら十分な性能です。ほかにも、THETAをはじめとした360度カメラや180度3Dカメラで撮った写真や、動画を楽しむのにも便利です。わざわざハイエンドVRを立ち上げるのは大変ですし、他の人にも勧めにくいでしょう。

将来的に6Dofに対応したVR映像作品が出てくるかもしれませんが、数が揃う頃となるとOculusの次世代機が出揃っている頃になるでしょう。

価格面でも約1万円は安いため、VRのゲームをがっつりしたいわけでなければ、Oculus Goで十分楽しむことができます。コンテンツもVR動画コンテンツは「DMM.com」「niconico VR」「 YouTube VR(リリース予定)」、VR空間で楽しめる映像コンテンツは「NETFLIX」に、ブラウザを使って「Amazon Prime Video」「Hulu」「DAZN」といったコンテンツを楽しむことができます。

ブラウザでPrimevideoやDAZNを楽しむ方法はこちら

また、facebookは360度動画や写真に対応しており、Oculusとも連携しているため、360度カメラで撮った写真をfacebookにアップすれば、Oculus Goで楽しむことができます。

VRで映画やVR映像を楽しみたいなら、Oculus Goがおすすめです。

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