オリンピック最高位スポンサーのIntel、2020年東京オリンピックをVR生中継する計画を公表

2018年から2024年まで、国際オリンピック委員会( IOC)と最高位スポンサー契約を結んでいる、米インテル社(Intel)が、日本経済新聞の取材に対し、2020年東京オリンピックでVR生中継する計画を公表しました。

ドローン・VR・AI・5Gなど最先端技術をアピール

出典:www.jpnsport.go.jp

Intelは、半導体のトップを走り続ける企業です。Intelはオリンピックを『最高の技術のプラットフォーム』としており、ドローンによる撮影や演出、VRを活用した中継や、AIの活用、5Gによる高速通信など、Intel社製の半導体が欠かせない最先端技術を披露する場所として考えており、先端技術を統合して見せるショーケースにしたいとしています。

実際、2018年に韓国で行われた平昌オリンピックでも、ドローンによる撮影・演出、また一部競技でVRによる中継に取り組んでいました。ただこの時は、IOCとのスポンサー契約から8ヶ月しか時間がなかったこともあり、東京オリンピックでは十分な準備を持って取り組めるとしています。

スタジアムの外からもVR観戦、リアルタイムだけでなくダイジェスト版も配信

intelのアイシャ・エバンス上席副社長は日本経済新聞の取材に対し「VRは新しいエンターテインメントを人々にもたらす。たくさんの異なる視点をリアルタイムで提供することで、その場にいない人も一体感を得られる。いま我々のVR技術はサッカーやアメリカンフットボールで多く使われているが、東京五輪ではもっと多くの競技に広げたい」としており、具体的な提供方法や競技についての計画も明かしています。

東京オリンピックではスタジアムの中だけでなく、グローバル、つまりスタジアムにいない人でもVRの映像を楽しめるようにしたいとしています。また提供方法についても、リアルタイムのVR中継だけでなく、見所を編集したダイジェスト版を配信することも計画しているようです。

体操、水泳、バスケットボールでのVR中継を計画

アイシャ・エバンス上席副社長は「特定の地域で人気がある競技、世界で人気がある競技にフォーカスしたい」としており、具体的には『体操』『水泳』『バスケットボール』『スケートボードをはじめとしたクールスポーツ』での活用を計画していると明かしています。

五輪はいわば、1カ月間限定の仮想ワールド

Intelはこれまで、主にPCのCPUチップメーカーとして成長し、ブランディングされてきました。今後は、パソコン中心の世界からデータ中心の世界に変革していくと捉えており、その変革を牽引していきたいと考えているとのこと。アイシャ・エバンス上席副社長は『五輪はいわば、1カ月間限定の仮想ワールドで、人々の仕事や家庭、さらには教育、ヘルスケア、金融、製造などすべての産業で何が可能になるのか。我々がもたらそうとしていることの最先端を五輪で見せる』としています。

Intelが考える『最先端技術を組み合わせた未来の社会』がどのようなものになるのか、楽しみですね。

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