マイクロソフト『HoloLens2』を販売開始。法人向けMRヘッドセット

マイクロソフト『HoloLens2』を販売開始。法人向けMRヘッドセット

2019年11月7日、Microsoft(マイクロソフト)は、法人向けMRヘッドセット『HoloLens2(ホロレンズ)』の販売を開始しました。HoloLens2は、マイクロソフトが開発するMRヘッドセットHoloLensの次世代機。前モデルより視野角・解像度ともに2倍以上向上し、両手10本の指をトラッキングできるハンドトラッキングを搭載するなど、大幅な機能向上をしています。

HoloLens2とは

出典:www.microsoft.com

HoloLens2は、マイクロソフトが開発・販売するMRヘッドセット。MRとは、現実とバーチャルの両方を重ねて見ることができる『Mixed Realty』のことで、HoloLensシリーズはシースルーのグラスに、映像を投影することで、MRを実現しています。PCと比べたMRの利点の一つとして、両手を塞がないことや、また視線を動かすことなく作業ができることがあり、例えばマニュアルを見ながら作業をすることができます。こういったことから、おもに産業用など企業向けに販売されています。

解像度・視野角共に向上したHoloLens2

出典:www.microsoft.com

HoloLens2は、前モデルと比べて解像度・視野角が共に2倍以上に向上しています。また、PSVRなどで利用されている「ダイヤル式」の装着方法を採用し、装着のしやすさや装着感の向上もなされています。

また、ハンドトラッキングは両手10指のトラッキングに対応しました。これにより、例えば自然な感覚でホログラムを触ったり、握ったり、動かしたりするなど、直感的な操作を実現しています。

アイトラッキング・システムを搭載、視線追跡が可能に。

出典:www.pexels.com/@ezz7

HoloLens2には、新たにアイトラッキング・システムが搭載されました。これにより、視線追跡が可能になり、視線による操作やマーケティングへの活用など、アプリケーションの開発の幅が広がります。

アイトラッキング・システムは、HoloLens2のキャリブレーションにも活用されており、本体を装着すると小さな光のドットが表示され、それを目で追うことで『目間距離』の調整を自動で設定するようになっています。

Qualcomm Snapdragon 850を採用

また、APUには高性能モバイル向けプロセッサーである『Qualcomm Snapdragon 850』を採用。

Qualcomm Snapdragon 850は、2018年末に発表されたハイエンドモバイル端末向けのAPUで、2019年のハイエンドAndroidスマートフォンで採用されている物です。(ちなみに2019年5月に発売されたスタンドアローンVRヘッドセットのOculus Questは、2世代前のSnapdragon 835を採用しています。)

HoloLensシリーズの特徴でもあるスタンドアローンで運用が可能という強みを生かす上では、十分な性能を持っているAPUです。

日本を含む数カ国でリリース、価格は3500ドル(約38万円)

HoloLens2は、欧米・日本を中心に数カ国で2019年11月7日に順次出荷を開始しています。価格は3500ドル(日本円で約38万円)となっています。

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